LM リーダーシップマネジメント Leadership Management
リーダーシップマネジメント
これまで、部門の生産性を上げるためには、管理者が部下の行動のすみずみまでを管理、監督すべきと考えられてきました。しかし現在、このような管理型のマネジメント スタイルは力を失いつつあります。この変化の時代に組織が生き残り、さらなる成長を続ける鍵は、組織の構成員の自発性にあると言っても過言ではありません。
ウィルソン・ラーニングによる調査から、組織パフォーマンス(質・量・自発性)にもっとも強く影響を及ぼす要素は、「ワークカルチャー(職場風土)」と、「管理者のリーダーシップ」であることがわかりました。管理型のマネジメント スタイルでは、部下の自発性を引き出すことはできません。自発的に仕事に取り組む職場風土を作り、組織パフォーマンスを向上させるためには、リーダーシップを基盤とするマネジメントを行うことが重要となります。
プログラムの焦点:何を修得するか?
「LM リーダーシップマネジメント」は、管理者として部下に肯定的な影響を与えていく上で必要なリーダーシップの5要素の理解、そして日々の活動を通じてそれらを発揮するためのスキルの修得を目的としたプログラムです。
パフォーマンス(質・量・自発性)は満足度と密接な関係にあり、部下の満足度は管理者のリーダーシップに大きく影響を受けます。本プログラムでは、この「リーダーシップの5つの要素の発揮度合の現状」と「職場の満足度の現状」を事前調査し、管理者自身に、現状を振り返る機会を提供します。
プログラムの方法論:どのように修得するか?
部下が抱く5つの疑問とリーダーシップの5要素
ウィルソン・ラーニングが行った調査の結果から、部下の自発性を引き出すために有効な管理者の言動は28項目あり、それらは5つのリーダーシップの要素にまとめられることがわかりました。
部下のパフォーマンスに重要な影響を与えるこれら5つの要素を、具体的なスキルとして、講義、ケーススタディ、ロールプレイなどによって学習していきます
- 【企業目的】私たちは、なぜ存在するのだろうか? 自分たちのしていることは部門・企業・社会に対してどのような意味を持っているのか?
- 【目 標】私たちは、どこに向かっているのだろうか? 自分たちの進むべき方向はどこなのか?
- 【フィードバック】私の仕事ぶりはどうなのだろうか? 自分は目標達成に向けて効果的に進んでいるのだろうか?
- 【支 援】私は助けが必要な時、どうなるのだろうか? 障害の克服や挑戦・成長のためにどのような支援が得られるか?
- 【奨 励】私は、仕事から何が得られるのだろうか? 努力して成果が出せた時には認められるのだろうか?
プログラムの構成
- 標準開催期間:2日間
- 形 態:20名以下の少人数によるセミナー
- 教 材:DVD、スライド、フリップチャート、ワークブック、学習のてびき
- 参加対象者 :管理者、部門責任者
- 参加対象者 :営業担当者(中堅以上)、営業管理者
- 事前調査 :「LS リーダーシップ調査」
「リーダーシップの5要素」と「部門の満足度」との2点の調査結果から、参加者のリーダーシップ発揮度合を把握します。結果はコース中に、参加者に直接渡されます。
プログラムの展開
■ 学習項目と主な内容
- リーダーシップ:管理者が持つべき2つの視点(部下や部門の「生産性」と「充実感」)と、「生産性と充実感」の高い職場作りに有効な「リーダーシップの5要素」について学びます。
- 企 業 目 的:企業目的やビジョンが果たす役割、企業目的と整合性のとれた部門目的の共有の重要性を学びます。
- 目 標:目標が果たす役割やよい目標の基準、目標の達成に不可欠な指標とその基準などについて学びます。
- フィードバック:適切に「フィードバック」を与えることの重要性を理解し、短い時間の中でも部下の自覚を促すことができるフィードバックのスキルを学びます。
- 支 援:適切に支援することの重要性を理解し、部下のパフォーマンスの障害を分析して、その障害を取り除くためのスキルと、部下の行動変容を促すためのスキルを学びます。
- 奨 励:部下の努力に対する正当な評価として、奨励を効果的に与えることの重要性を理解し、そのためのスキルを学びます。
■ 期待される効果
- 管理者として求められる役割を認識し、生産性と充実感の高い職場風土作りをすることが、自部門の職場風土に重要な影響を与えることを理解できるようになります。
- 企業目的の浸透が、部下のやる気と結束を高め、部門のパフォーマンスを向上させる上で重要であることを理解できるようになります。
- 目標や指標の重要性を理解し、部下自身がやる気を持って、自発的に仕事に取り組むことができるような目標や指標を設定することができるようになります。
- 部下それぞれの状態を踏まえ、個人に適した方法で、効果的にフィードバックを与えることができるようになります。
- 部下のパフォーマンス上の問題を分析し、部下自身が問題解決に取り組むための支援を、効果的に与えることができるようになります。
- 部下それぞれの期待に合わせて奨励を与えることで、部下がその能力を最大限に発揮するよう促すことができます。
参加者の声:過去のアンケート/フォローアップより抜粋
- 事前調査の結果はショックでした。私はこれまで、リーダーシップを発揮していると自認していましたが、部下の認識は違ったようです。職場満足度も、一緒に受講した同僚たちの平均を大きく下回っていました。来週、部下と顔をあわせるのは複雑な気持ちですが、まだ定年まで4年ありますから一から出直します。(通信/次長)
- 私はこれまで、管理統制型のマネジメント スタイルを信じ、貫いてきました。業績下降の原因は、私のマネジメント スタイルが原因であったことが理解できました。大いに反省しましたが、研修で習ったことをすべて実践するのは大変です。まず、企業目的を部下と共有することから始めてみます。(機械メーカー/課長)
- 入社22年になりますが、この間「この人の言うことなら多少の無理でも聞いてあげたい」と思えた上司が1人だけいます。この研修を受けて、その上司がなぜ部下を引きつけたのか理由がよくわかりました。(食品メーカー/課長)